该用“停”还是“停止”

周静賢
(日本大学・院)
 “停”と“停止”は意味が似ている動詞である。しかし、意味、文法、修辞上から見て、 それぞれ異なるところがある。本稿はその相違を実例で比較し、説明した。両者の相違は 次の通りである。まず意味上の差は、1)“停”は再び進行しないという意味を示す。再 び進行せず、終止に至るという場合は“停止”も“停”に変えられる。逆は成立しない。 “停止”は終止の状態を特に指し示す。2)“停止”は動いている事象が中断する、或い は中断させられるという場合、“停”に変えられる。逆は成立しない。“停止”は動いて いる事象が中断する意味を特に指し示す。3)“停止”は事象が最後の段階まで進行する という意味を有する。これらの意味上の相違によって文法上の差も生ずる。1)“停”と 比べ、“停止”は動作量及び時間量との組み合わせに制約がある。2)“停止”には使動 用法がある。3)“停止”はそれ自体、已然、未然を示すことができるが、“停”は助詞 や副詞が求められる。文体と修辞上の差は、1)“停”は“停止”より口語的である。2) 一般に“停”は単音節語と、“停止”は複音節語と対応して組み合わされる。3)複文の 前句の末尾に置く“停止”は後句と連接する役割を果たせる。
 “停止”と“停”の相違を探る研究は、類義複合動詞研究の一端を示すものといえる。

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