2019年度第3回研究会

中国語教育研修会「秋学期をのりきる」

概要

日時 2019年10月12日土曜日 13:00受付開始 13:30~17:00
場所 福岡大学文系センター棟 15F 第7会議室
(〒814-0180 福岡市城南区七隈八丁目19-1)
概要 秋学期がスタートしたばかりですが、残り半年が充実した授業にできるよう、さらなる半年に継続していけるよう、発音、会話、文法、アクティビティなどなど、一緒に「いい授業」について考えていけたらと思います。発表形式で研究会は進めていきますが、質疑応答、全体議論の時に活発な意見交換、日ごろの悩みをシェアできたらと思います。
お申し込み 事前申し込み受付フォーム(受付終了しました)
申し込みは、印刷部数把握のために「こくちーず」の事前登録にご協力ください。
最後の「送信」ボタンをクリックすると申し込み完了の画面になります。
また、申し込み完了のメール返信をもって、申し込み完了となります。

タイムテーブル

13:00~ 受付開始
13:30~14:10 フィードバック:発音指導スキルをあげるためのワークショップ 中西千香(立命館大学)
紅粉芳惠(大阪産業大学)
阿部慎太郎(近畿大学)
14:10~14:50 初級中国語授業におけるコミュニケーション能力育成について 謝平
(福岡大学)
15:00~15:40 聴解力育成のための試案―TPRの実践とその効果 勝川裕子
(名古屋大学)
15:40~16:20 補語の教授法について考える 丸尾誠
(名古屋大学)
16:30~16:50 質疑応答 全体討論、17:00 終了予定

地図

発表概要

中西千香(立命館大学)、紅粉芳惠(大阪産業大学)、阿部慎太郎(近畿大学)
「フィードバック:発音指導スキルをあげるためのワークショップ」

 本発表は2019年6月30日に大阪産業大学サテライトキャンパスで行われた、「発音指導スキルをあげるためのワークショップ」の実施報告である。とかく大学で教える中国語教師は、スキルアップの機会が少なく、例え何らかの資格を持っていたとしても、「教える技術」と向き合うことが必要である。このワークショップを通して、見えてきたこと、教員の在り方、学習者の反応などを通して、よりよい発音指導の在り方について、提言する。

謝平(福岡大学)
「初級中国語授業におけるコミュニケーション能力育成について」

 中国語も漢字を使っているから習得しやすいと思って、中国語を履修しようとする学生は多くいる。しかし、中国語も漢字を使っているがゆえに、日本人中国語学習者はどうしても「文字」に頼りがちになり、リスニング力と会話力は伸びにくくなる。そのため、初級段階から学生に「口」と「耳」を練習させ、コミュニケーション力を育成する工夫が必要である。本発表は発表者自身が担当する中国語初級クラスの授業における実践例を紹介するものである。

勝川裕子(名古屋大学)
「聴解力育成のための試案―TPRの実践とその効果」

 日本語と中国語では多くの漢字が共有されている。書字を共有することは、日本人中国語学習者にとって確かに有利な側面はあるものの、それが同時に不利に働く。学習者が書字に頼らず中国語を理解できるようになるためには、彼らから漢字を「取り上げ」、音声提示のみで内容を理解させる仕掛けが必要である。本発表では報告者がここ数年取り入れている「全身反応教授法」(Total Physical Response:TPR)の実践展開を紹介し、当該教授法に対する学習者自身の内省を分析しつつ、その有効性について考察する。

丸尾誠(名古屋大学)
「補語の教授法について考える」

 秋学期には中級段階につながる重要な構文や文法事項を多く学ぶことになる。その中に含まれる補語というカテゴリーについては、程度補語をはじめ結果補語、方向補語ほか複数の各種用法が相互にリンクしつつ提示される。派生的な用法、日中対訳の問題、表現に関わる発想の相違、他の形式との使い分け(例:助動詞と可能補語)といった点が補語の習得を困難なものとしているといえる。本報告では、初級段階における補語の学習に関わる問題点を整理するとともに、その教授法について考えてみたい。

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